株式会社ファーマシィ(アイングループ)

業種 保険(調剤)薬局
2022年取材記事
ポリファーマシーを意識した対応にも注力 最適な薬物療法を提供できる薬剤師へ。
次世代を担う薬剤師
神戸薬科大学薬学部 2018年卒業

地域包括ケアシステムの
一翼を担う力になりたい

 地域包括ケアシステムの一員として、患者さまと身近に接したいと保険薬局を志望。特にファーマシィは在宅医療に力を入れていることや、研修制度が充実していることに魅力を感じ、入社を決めました。
 集合研修を経て、配属されたのは総合病院前の店舗。先輩のマンツーマンでの指導のもと、外来業務を徹底して学びました。将来的にかかりつけ薬剤師として継続して担当し、様々な相談に乗り、最適な薬物療法を提案できる薬剤師になりたいという思いがあったので、特にかかりつけ薬剤師として患者さまを担当している先輩の行動には関心を寄せていました。複数の診療科や医療機関を受診し、多剤併用している患者さまには、先輩を見習って飲み合わせの確認をしたり、一包化のご案内をしたり…。さらに「私に任せてくださいませんか?」と患者さまにお声掛けし、毎回担当させてもらうなど、かかりつけ薬剤師を見据えた行動を意識しました。
 また在宅業務では、患者さまや介護スタッフから話を聞くだけでなく、毎回、血圧や心電図も計測し、より正確な状態把握に努めました。

多剤併用の課題に取り組み
いずれは研究の立案・実行も

 2年目になると今度は後輩を指導する立場に。新人の時に指導役の先輩薬剤師からもらった資料などがとても役に立ちました。それでも答えられない質問もなかにはあり、一緒に勉強することで私の成長にもつながりました。
 3年目からは別の店舗に異動。ここも総合病院前なのですが、高齢の患者さまが非常に多く、ポリファーマシーがより顕著に見られます。ポリファーマシーはアドヒアランスの低下や薬物有害事象を引き起こす原因ともなることから、患者さまに詳しく病状を伺い、状況によっては医師に減薬を提案することも。こうした減薬の仕方や、医師に情報提供する場合の文書の書き方などを学ぼうと、地域の薬剤師会が主催する研修会にも積極的に参加しています。また最近では、公民館などで地域住民に向けた「お薬講座」を開催するなど、薬への関心を高めてもらう活動も行っています。今後は日々の業務を行う上で抱いた疑問について深く掘り下げて研究し、その成果の発信にも取り組んでいきたいと考えています。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

薬剤師は薬だけでなく、病態に関する知識がなければ、患者さまに寄り添うことはできません。また、医師が検査などの結果に基づいて診断し処方するプロセスを理解していなければ、処方の妥当性を論じることもできません。医師の診断に至ったプロセスや処方意図などが理解できるよう、幅広い知識を養い、患者さまに最適な薬物療法を提供できる薬剤師を目指しています。

ADVICE

学生の皆さんへアドバイス

  • キャリア選択の
    アドバイス

    研修制度や教育環境が整っていても、能動的に学ぶ姿勢がなければ、十分な知識が得られず、活用することもできません。患者さまの健康を支える専門職としての覚悟を持ち、学ぶ意識や成長意欲を持つことができる職場を選んでほしいと思います。

  • 社会人への
    心構え

    薬剤師は高い倫理性と使命感を持ち、公共性を発揮することが求められる存在であると思います。医師や看護師などの医療従事者とともに「医療の担い手」としての自覚のもと、患者さまに良質かつ適切な医療を提供できるよう努力し続けることが大切です。

  • 学生時代にしておけば
    よかったこと

    臨床現場では添付文書やインタビューフォームの情報だけでなく、医学論文を読み解き、問題を解決する力が求められています。そのため学生時代から論文に多く触れ、批判的吟味の方法についてもっと学んでおけばよかったと思います。

オフタイム

読書が趣味で、休日に本好きの友人と
オンラインで感想を語り合うのが
一番の気分転換です。旅行も好きで、
青森県の三内丸山遺跡に行ったのを機に、
遺跡の格好よさに目覚め、
静岡県の登呂遺跡にも行くなど、
遺跡めぐりが数年前からのお気に入りです。

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