愛知県庁

業種 官公庁
2024年取材記事
多岐にわたる業務を通じて 薬剤師としての見識を深め 県民の健康を守りたい。
保健医療局 生活衛生部 生活衛生課
薬学部 2008 年卒業
私のCAREER
生活衛生課 主査

エイズや新型インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症対策、食品や生活衛生、さらに災害派遣など多様な業務を通じて、見識を深めてきました。すべての業務は県民の健康につながっているというやりがいを感じ、成長し続けられるのが、愛知県庁で働く薬剤師の魅力だと感じています。

17年のCAREER

  • 1年目

    入庁
    健康対策課

    感染症グループでエイズ対策として予防啓発事業を担当した後、新設された新型インフルエンザ対策室に異動。統計からワクチン関連、記者発表など、新型インフルエンザ対策に関わる一連の業務を担当

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    ここがPOINT1

    新型インフルエンザ対策という注目度も緊急度も高い事案に対して、スピード感が求められる中、自分で考えて行動するという姿勢が身に付きました。今しか学べないこと、できないことを大事に、一つひとつステップアップしていこうと思うようになったのもこの時期です。

  • 9年目

    医薬安全課
    愛知県DHEATとして災害派遣

    医薬安全課で登録販売者や毒物劇物取扱者の試験問題の検討、試験実施に関わる運営などを担当。愛知県DHEAT(災害時健康危機管理支援チーム)の一員として広島県への災害派遣も経験

  • 14年目

    感染症対策課
    新型コロナウイルス対策に従事

    新型コロナウイルス感染症対策として収集情報の簡素化や記者発表対応のルールづくりなど保健所の負担軽減に取り組む。16年目からは保健所で食品衛生業務に従事。半年間の育児休業を取得

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    ここがPOINT2

    最初は「半年間も仕事を休んですることがあるのかな」と思っていたのですが、毎日があっという間に過ぎていき、家事や育児の大変さを実感しました。ワークライフバランスや、育児休業から復職する人へのサポートの仕方などを考えるきっかけにもなりました。

  • 17年目

    保健医療局生活衛生部
    生活衛生課

    新設された生活衛生課食品広域機動第一グループで、主に大規模な食品工場に立ち入っての衛生監視や、食中毒や不良食品が発生した際の保健所支援などを担当

地域全体の計画や方針を立て
実行していけることが魅力

 行政で薬剤師として働くことに興味を持ったのは、愛知県庁に勤める先輩から「公衆衛生」について話を聞いたことがきっかけでした。ちょうど私の大学時代、鳥インフルエンザが大きな話題となっていたこともあり、個々人への対応にとどまらず、地域全体に向けた計画や方針を立て、取り組みを推進していくということに興味を惹かれました。
 実際に入職して驚いたのは、想像していた以上に様々なフィールドで薬剤師が活躍しているということでした。感染症対策などの公衆衛生に加え、理美容や公衆浴場などを管轄する環境衛生、食品衛生、さらに県立病院や研究所と幅広く、「これなら、きっと自分のやりたいことが見つかる」とモチベーションもさらに高まりました。

エイズや新型インフルエンザ対策
災害派遣なども経験

 最初に配属されたのは健康対策課感染症グループで、エイズ対策の主担当として、ポスターコンクールの実施など予防啓発事業に注力しました。
 2年目からは新型インフルエンザの発生によって課内に新設された対策室に異動、統計やワクチン関連の業務、さらに記者発表や報道機関や県民からの問い合わせ対応なども経験しました。よりスピード感を持った対応が求められる中で優先順位を意識した仕事の仕方や、他部署と連携する中で俯瞰した物事の捉え方など、成長にもつながりました。
 5年目からは保健所で食品衛生や生活衛生に関わる業務を担当しました。ちょうど前年に東日本大震災で被災した岩手県に1週間派遣されて公衆衛生に従事し、食品・生活衛生がいかに重要であるかを痛感した後だっただけに、意欲的に取り組むことができました。
 9年目には医薬安全課に配属され、登録販売者や毒物劇物取扱者の試験問題の検討、試験会場の運営などを担当しました。岩手県への派遣から、緊急避難など有事の際にも食中毒や感染症をしっかりと防ぐ力を身に付けたいと考え、愛知県DHEAT(災害時健康危機管理支援チーム)の研修を受講するなど、自身のスキルアップにも力を入れてきました。実際に、広島県を中心に2018年に発生した7月豪雨の災害時には現地に派遣されるという経験もしました。

知識や経験の蓄積によって
得られた課題解決能力を発揮

 14年目からは感染症対策課に配属され、新型コロナウイルス感染症対策に従事しました。当時は罹患者の全数把握が求められており、保健所の負担が大きいことが課題となっていました。そこで、統計学的な観点を踏まえた上での収集情統計学的な観点を踏まえた上での収集情報の簡素化や、記者発表のルールづくりなどに取り組みました。新型インフルエンザ対策で培った知識や、保健所勤務での経験を活かすことができ、改めて幅広い知識や経験の蓄積が課題解決力につながっていると感じることができました。
 16年目は保健所で約10年ぶりに食品衛生業務に従事。ちょうど第2子が生まれたタイミングで、家族や職場とも相談した上で半年間の育児休業を取得するという決断をしました。育児休業を取る男性も珍しくないとはいえ、半年という長期だったので、いろいろと不安もあったのですが、ワークライフバランスについて考えるよい契機になりました。復職しやすい雰囲気づくりなど、周囲のサポートがあったことも嬉しく、自分がリーダーになった時の対応についても考えさせられました。

さらに知識や経験の幅を広げ
どこでも通用する人材へ

 現在は新設された生活衛生課食品広域機動第一グループに所属し、主に大規模な食品工場に立ち入っての衛生監視や、食中毒や異物混入などの不良食品が発生した場合の保健所支援などを行っています。第一グループは名古屋市・一宮市を除く尾張地域全域と管轄するエリアも広く、また食品の業種も多岐にわたります。そのため事前学習は不可欠ですが、県民の健康に役立っていると思うと、勉強のしがいもあります。立ち入り監視は複数人で行うことが基本となっており、上司や同僚と行動を共にすることで、自分とは異なる視点や考え方に触れ、見識を深められるのも今の部署の魅力の一つだと感じています。
 様々な業務を通じて、新しいことを常に学び吸収することができ、しかも県民の健康や生活を陰ながら支えていると実感できるのが、行政で薬剤師として働くことの大きなやりがいだと感じています。今後は指導的立場になることを見据え、まだ経験したことのない業務にも携わり、どこに異動したとしても力を発揮できるオールラウンドプレーヤーになっていきたいと思います。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

今後、指導的な立場になることを見据えて、現在担当している業務についての見識をさらに深めるとともに、まだ経験したことのない業務についても積極的に挑戦していきたいと思います。そして培ってきた経験や知識を活かし、どこに異動しても力を発揮し、また部下や同僚の良き相談相手となれるような人材になることを目指しています。

これが成功の分岐点

被災地で実感した
食品や生活衛生の重要性

入庁4年目の時に、東日本大震災で被災した岩手県に1週間派遣され、被災地で食中毒や感染症拡大を防ぐことを目的とした活動を行いました。災害時の食品や生活衛生の重要性を痛感し、DHEAT(災害時健康危機管理チーム)の養成研修を志願して受講することに。広島豪雨災害の発生時には愛知県から派遣されるチームのメンバーとして活動するなど、活躍の場を広げることができました。

私なりの仕事の心掛け

他人の業務にも
興味を持って関わることで
仕事がよりスムーズに

他の人がしている業務にも進んで興味を持ち、関わるようにしています。それによって得られたノウハウや知識がいつか自分の業務にも活きてきたり、円滑に連携することができたり、すべてのことは無駄ではないと感じています。

学生の皆さんへメッセージ

いろいろなことに興味・関心を持ち
交流を図ることで視野を広げてほしい

いろいろなことに興味・関心を持ち、視野を広げていくことを、学生のうちから意識するようにするとよいと思います。特に他学部の人とも交流し、世の中にはいろいろな仕事や考え方があることを知ることは、自分の本当にやりたい仕事、働きたい職場を見つけるヒントにもなります。また、行政の薬剤師は業務の幅が広いことに加えて、獣医師や保健師など、実に多くの人たちと関わる機会があるため、自分の世界を広げたいと思う人にはよい職場だと思います。

オフタイム

大学時代から始めたゴルフを現在も続けており、コースをラウンドしています。最近は、仕事終わりに同僚とナイターゴルフを楽しむことも多く、日々のモチベーションになっています。
休日には、サッカー好きの長男とJリーグの試合をスタジアムで観戦。地元のFC岐阜の応援をしています!

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