大阪府

業種 官公庁
2024年取材記事
危険性の見えにくい環境衛生面から
府民の健康を守りたい。
次世代を担う薬剤師
環境衛生課 生活衛生グループ
京都薬科大学薬学部 2021年卒業

広範囲の人々と関われる
行政薬剤師

 大学入学時は、将来白衣を着て患者さんと向き合う自分の姿を漠然とイメージしていました。初めて行政薬剤師の存在を知ったのは、学内合同説明会に参加した時。広範囲の人々に関わり、健康被害を未然に防げる仕事に魅力を感じました。
 入庁後、新人研修を受けた後、藤井寺保健所に配属されました。大阪府では、先輩が実務面のサポートを行うジョブトレーナー制度があり、監視員としての基礎からしっかりと教えてもらえたのは有難かったですね。私も先輩に甘えっぱなしではなく、質問する際は先に自分なりの答えを考え選択肢を準備、どれが正しいかを聞くようにするなど、できるだけ能動的に仕事を覚えるよう心掛けました。

多くの所管法令に向き合う
”経験に勝るものなし”

 保健所では主に、理美容所・クリーニング所の開設相談や立ち入り検査に従事しました。時には開設申請時の設計図と実際の間取りが違っており、現状では許認可を受けられないということも。そんなとき、先輩方は一度持ち帰り、根拠となる法令に立ち戻ります。どうすれば問題が解決できるのか、事業者の立場に立ち、法令を読み解き、改善案を事業者とともに考える。監視員は画一的な指導ではいけないということを学ぶことができました。理容所には理容師法、美容所には美容師法と、それぞれに所管法令が異なり、それに紐づいた条例や規則・要領などまで目を通さないといけません。大変ではありますが、現場を見て学べることも多く、広範囲に知識を得ることができてよかったです。”経験に勝るものなし”です。

SNSで話題の施設の利用者を
未然に健康被害から守る仕事

 3年目に本庁の生活衛生グループに異動となり、主に温泉法と大阪府遊泳場条例に関わる業務などを行なっています。地下資源保護の観点から、掘削許可申請や動力装置許可申請について審査や現地調査を行います。遊泳場に関しても、新規施設開設にあたる相談対応や許認可業務を対応。先日も府内に新しくできたプールの許認可に携わりました。自分が携わった施設がSNSなどで話題になり、多くの人が安全に利用していることを知ると、誇らしい気持ちになります。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

まだ藤井寺保健所と本庁での勤務経験しかないので、他課(食品・薬事)や他の自治体との交流なども経験してみたいと思っています。自分と異なる視点を持つ人たちにたくさん触れて、広い視野を持って仕事ができる人になりたいです。

ADVICE

学生の皆さんへアドバイス

  • キャリア選択の
    アドバイス

    薬学を学んだことで就ける仕事は、想像よりも多いです。積極的に合同企業説明会に足を運んで、視野を広げてください。私の場合、外に出て多くの人と接する仕事がしたいと考えていました。自分の性格に合った仕事を選ぶと人生が楽しくなると思います。

  • 学生時代にしておけば
    よかったこと

    大学で法規の授業がありましたが、当時はそれほど重要性を感じていませんでした。行政薬剤師の仕事では、法令を読み解くスキルが役立ちます。しっかり勉強しておけばよかったと後悔しています。また文章を書く機会もあるので、時間のある学生時代にもっと読書をして語彙力、文章構成力を養っておけばよかったです。

  • 社会人と学生の
    違い

    学生時代は、与えられたことを受動的に行なうだけでも事が進んでいきましたが、社会人になるとひとつの事柄を行うにも、自分で計画し、実現までのステップを考えないといけません。学生でも部活やアルバイトなどで主体性を持って動く機会はあるので、その機会を逃さずに能動的に行動してほしいです。

オフタイム

中学・高校時代にブラスバンド部で
演奏していたトランペットを
引っ張り出してきて吹いています。
楽器を吹くのには肺活量が必要。
普段使わない筋肉を使うので、
リフレッシュになります。

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