大阪府

業種 官公庁
2022年取材記事
幅広い分野の仕事に携わり
知識と経験を深めていきたい。
環境衛生課 生活衛生グループ 副主査
薬学部 2013 年卒業
私のCAREER
環境衛生監視員

理美容所やクリーニング店、旅館、公衆浴場などの店舗から水道施設、プール、温泉まで、暮らしに関わる広範な分野を担当し、府民の生活環境衛生を守るための検査・許可・啓発を行うのが環境衛生監視員。現在は本庁で温泉分野を担当し、温泉法にもとづいて天然温泉の掘削が周囲に与える影響を調査したり、温泉業者の営業許可や指導に携わっています。

10年のCAREER

  • 1~4年目

    入庁
    環境衛生監視員として
    藤井寺保健所・岸和田保健所に配属

    1年目は主に遊泳用プールを担当し、遊泳場条例に沿って水質の検査などを行う。2年目以降は理美容所やクリーニング、旅館なども担当。水道局などの専門家から個人事業主まで、様々な人と接したことで、相手に合わせてわかりやすく説明するためのコミュニケーション力を磨く

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    ここがPOINT1

    入庁2年目、環境衛生分野の学会で事例発表をする機会がありました。多くの方からアドバイスをいただき、全国で発表、優秀賞をいただけたことは非常によい経験でした。レジオネラ属菌についてのレポートは、全国の環境衛生監視員が参考にする定期刊行物にも掲載されました。

  • 5~6年目

    人事交流制度により
    薬務課へ異動
    6年目で副主査に昇任

    本庁薬務課の製造審査グループへ配属。化粧品や医薬部外品の製造販売に関する許認可を担当し、薬機法を学ぶ機会にもつながる

  • 7年目

    吹田保健所へ異動
    新型コロナウイルスの
    対応にもあたる

    環境衛生課へ戻り、吹田保健所へ。吹田市が中核市に移行するにあたり、府保健所から市保健所へ独立するための業務や書類の引き継ぎをサポート。加えて新型コロナウイルス発生のため、大阪府の初動対応にも関わる

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    ここがPOINT2

    大阪府下で掘削する温泉は1,000m級がほとんどで、周囲の水源に影響しないかなど専門家の審議も必要となります。先生方と議論したり、資料作成のために地質学の本を何冊も読みました。未知の分野を学び、知識を深めていくワクワク感に出会えることが、この仕事の面白さだと実感しています。

  • 8年目

    本庁の生活衛生グループへ異動
    天然温泉の掘削や
    営業許可を担当

    遊泳プールの許可申請に関わった後、天然温泉に関わる業務を担当。大阪府内の地層から湧出する温泉を掘削する許可、どのくらい汲み上げても大丈夫か等を検討するための審議会開催や資料作成を行う

色々な経験ができるところに魅力を感じ、
公務員の仕事を選択

 大学内の就職説明会で公務員という選択肢があることを知り、「調剤しない薬剤師」の働き方に興味を持ちました。もともと同じ場所で同じ仕事を継続して行うよりも、いろいろな経験をしたい性格。数年ごとに部署異動があり、自分が生まれ育った大好きな大阪のために働くことができる府庁の仕事は、私にとって理想的でした。入庁者向けの説明会で各課の仕事概要を聞いた際、環境衛生監視員が関わる領域の広さに興味を惹かれ、面談の結果、希望が叶い環境衛生監視員として配属されました。
 入庁後1~2年目は藤井寺保健所、3~4年目は岸和田保健所へ配属。遊泳場の水質検査や理美容所やクリーニング、旅館などの監視指導を行いました。遊泳場条例には海水浴場も含まれており、4月頃に協力船に乗ったり胴長を着て海に入ったり、現地に赴き海水を採水して検査を実施。検査の結果、安全性が確認でき無事に海水浴場をオープンすることができました。「海開きの神事」にも立ち会い、地元の園児たちが一目散に海に向かって走り出し、楽しそうに泳いでいる様子をみたとき、大阪府庁の仕事の幅広さを感じました。

「寄り添う姿勢」の大切さ
を実感した現場での日々

 印象に残っているのが入庁2年目で「生活と環境全国大会」という環境衛生分野のイベントに大阪府代表として登壇したこと。屋内プールにある採暖槽、いわゆるジャグジーに繁殖しやすい“レジオネラ属菌の危険性”をテーマに、各保健所が調査した結果をプール担当者で相談し、保健所の先輩や本庁の方からも様々なサポートをもらい、とりまとめて発表。おかげで優秀賞をいただけました。若手にこのような貴重な経験をさせてくれるのは大阪府庁の風土ですね。後進育成のために、難しい業務でも積極的に挑戦させてくれる職場だと実感しました。
 また、保健所勤務の4年間で学んだのは「寄り添う姿勢」の大切さ。環境衛生監視員という仕事は、単に検査・指導するだけではありません。例えば、水質が基準に満たないなどの理由で町の浴場が営業停止になれば、浴場を生活で利用する府民や事業者にとって大きな影響があることを肝に命じ、どうすれば問題に対処できるかを寄り添って考えることが必要です。そうして一緒に問題を解決して喜んでもらえたときは、充実した達成感がありました。

多彩な知識や技術を学び
目指すのはオールラウンダー

 入庁から5~6年目は、部内の人事交流制度によって、本庁の薬務課へ異動し、薬事監視員として経験を積みました。化粧品や医薬部外品の製造業・製造販売業の許認可を担当し、製造から流通までを段階的に審査・指導したり、事業者の提案が薬機法に沿っているかを確認したり。他部署の業務の進め方を俯瞰的に見れたことで視野が広がり、その後に環境衛生課に戻った際に大いに役立ちました。
 その後、吹田保健所を経て本庁の生活衛生グループへ異動。現在は主に温泉の担当をしています。地下から汲み上げる温泉で、掘削から温泉施設の営業許可までを行う、少し特殊な分野です。先輩に勧められた地質学の本を読んだり、法律について勉強したり、知識の幅を広げています。次は何を担当できるのだろうと期待しながら、今の仕事を楽しんでいます。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

いろいろなことを経験して、将来的にはオールラウンダーとして知識や経験、技術を活かすことが目標です。大阪府庁は女性が結婚や出産を経ても働きやすい職場。男性が育休に入ることも珍しくありません。「こんな風にキャリアを重ねたい」とロールモデルにしたい先輩も多いので、私も背中を追いかけて長く仕事を続けていきたいです。

私なりの仕事の心掛け

どんな仕事でも、全力を尽くして初めてわかる楽しさ・面白さがある

定期的に異動するという行政ならではのジョブローテーションは、全く異なる経験を積み重ねるだけでなく、1つの経験が次の部署で活きることが多々あります。人との出会いも同じで、保健所で一緒に仕事をした方と本庁で再会して、業務がスムーズに運んだことがありました。そんな好循環を生み出すためには、与えられた仕事や出会った人に真摯に向き合い、全力を尽くすことが重要だと思っています。

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