実践的な研修やメンター制度で
モニタリングの基礎をじっくり学ぶ
大学院の病院研修にて、患者さまのQOL向上と切り離せない新薬の開発に携わる治験の仕事を知り、とても興味を持ちました。進路としてCRC(治験コーディネーター)も考えましたが、社員に大学の先輩がいて心強かったこと、「出張で全国各地を訪問できる」と聞いたことに魅力を感じ、CROである当社で働くことを選びました。
入社後は2カ月のCRA導入研修があり、座学、ロールプレイングなど様々な体験型の研修を受けました。その後OJT期間を経て、メンターの先輩CRAのサポート業務をしながら、モニタリングの基礎を約1年間かけてしっかりと学びました。メンターがいたおかげで、日々のちょっとした質問や相談もしやすかったです。また、他の先輩方の医療機関訪問にも同行し、それぞれの先輩の仕事観にも触れることができました。
初めて担当した治験で
味わった経験からの成長
2年目には、腎臓内科領域の治験にチームの一員として加わりました。治験は複数の医療機関で並行して進められます。私もCRAとして担当施設(医療機関)を持ち、契約の締結、医師やCRCなどのスタッフへの各種説明、準備を進めていきました。ところが、クライアントの諸事情により開発計画の練り直しが必要となる事態に。医療機関はいつでも治験を開始できる状態で待ってくださっているのに、当初の予定よりも半年ほど遅延してしまったのです。CRAデビューして初めての治験だったこともあり、停滞して先に進めない状況に焦りも感じました。しかし、上長や先輩方から「何事も経験」と指導を受け、治験が再開したときにスムーズに業務ができるよう、地道にできることを黙々と取り組みました。3年目の春に治験が再開してからは、被験者(治験参加者)を治験に組み入れる症例登録も順調に満了し、立ち上げから試験終了まで経験でき、モニタリングの全体像をつかむことができました。若手CRA一人ひとりの成長を継続的にサポートできる体制が整っているのは名古屋オフィスならではと思います。
CRAとしてキャリアアップ
より高い視座でチームを運営
4年目の春には抗がん剤のグローバル治験(国際共同治験)を担当。開始時から終了までの約5年間でCRA、Lead CRA、そしてモニタリングリーダー(ML)へとキャリアアップしました。多い時には5つの担当施設を持ち、医師やCRCからCRAとして信頼されることはもちろんですが、人対人のコミュニケーションも大切にしていました。昨今はコロナ禍の影響もあり、メールの連絡だけで済ませがちですが、ここぞという重要な場面では対面での打ち合わせが必要と感じています。CRAである私たちの熱量も担当医師に伝わり、その治験に思い入れを持って協力していただけるのだと考えています。結果として、多くの症例登録に貢献でき、成果にも結び付きました。治験薬の効果をモニタリングで確認できるととてもやりがいを感じます。
MLとなってからは、責任を持ってチームをマネジメントしていく大変さを痛感しました。ずっと携わってきた治験のMLになったということもあり、「この治験に関しては何もかも自分が一番分かっていなければならない」と気負い過ぎていた部分もありました。しかし、ML2試験目には、メンバーを信頼して業務を任せることで、経験と成長の機会になると考え方を切り替えるように。私の今の役割は、大きなissueに至る前の軌道修正や、メンバーがストレスなく働けるような環境づくりにあると考えています。