I&H株式会社

業種 保険(調剤)薬局
2020年取材記事
すべての事業活動のベースである「人づくり」に注力 将来にわたって必要とされる薬局・薬剤師へ。
兵庫中央エリア 統括マネージャー
薬学部 2007 年卒業
私のCAREER
エリアマネージャー

大学病院のレジデント研修に参加するなど、自身のブラッシュアップに励むとともに、 「すべての事業活動のベースとなるのは『人』である」との思いから、統括エリアでの教育研修の充実に注力。 将来を見据えて、これからも人々から必要とされる薬局を目指しています。

14年のCAREER

  • 1年目

    総合病院前とクリニック前の
    店舗を経験

    新人研修を経て総合病院前の神鋼店に配属され、薬剤師としての基礎を徹底して学ぶ。4年目にはクリニック前の昆陽店に異動。少人数で勤務する中、効率を追求するとともに、臨機応変な対応力を養う

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    ここがPOINT1

    1店舗目では、経験豊富な先輩に囲まれ、薬剤師としての基礎を徹底して学ぶことができました。規模が小さい2店舗目では、周囲を見ながら臨機応変に対応するなど、店舗運営の観点から全体像を把握できるようになりました。違うタイプの店舗を経験していたことが、店長になった時にとても役立ったと感じています。

  • 5年目

    店長兼管理薬剤師
    研修リーダーに

    医療モール前の宝塚南店の店長兼管理薬剤師となり、店舗運営の一環として個々の能力のベースアップやチーム力強化に注力。研修リーダー1期生として、教育研修課に協力し、新人研修のサポートなどを行う

  • 6年目

    ブロック長
    海外研修、レジデント研修に参加

    ブロック長として4〜7店舗を統括する立場に。6年目に米国での海外研修に参加。7年目には1年間にわたって大学病院でのレジデント研修に参加するなど、自己研鑽にも励み、これらの経験を活かして後輩の学会発表サポートなども行う

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    ここがPOINT2

    ポジションが上がると、交流できる人たちも変わってきます。他のブロック長を見た時に、どの人も経験値も知識も自分より上だと感じ、自分もこのままではいけないと、レジデント研修に参加。自分自身がチャレンジし続けていくことで、後進に「背中」を見せられればいいなと思っています。

  • 12年目

    兵庫中央エリア
    統括マネージャー

    3ブロック、17店舗を統括するエリアマネージャーに。会社の方針を踏まえ、エリアとしての方向性を打ち出し、個々の成長をベースとしながら、エリア全体を牽引。同時に教育研修担当のマネージャーとして研修も担当するほか、大学薬学部の非常勤講師も務める

タイプの違う2店舗を経験し
幅広い知識を養う

 できるだけ患者さまと密に接することができる環境で仕事をしたいと考えていました。阪神調剤薬局は、当時、患者さまが座っているところに薬剤師が出向いて服薬指導を行うなど、距離の近さを感じました。また阪神間での店舗数が圧倒的に多く、出店計画も続々とあり、会社とともに成長していけると思い、入社を決めました。
 入社後、最初に配属されたのは総合病院前、薬剤師7名の比較的大きな店舗でした。経験豊富な先輩も多く、店舗スタッフ皆で新人である私を育てようという意識が高かったですね。常に課題を与えられ、調剤の知識、手技、服薬指導に欠かせないコミュニケーションのすべての面で鍛えられ、薬剤師としての基礎を築くことができました。
 4年目からはクリニック前の店舗に異動。薬剤師数名で店舗を切り盛りする時間も多く、臨機応変な対応が求められるようになりました。伝票処理などの事務業務も行う中で、店舗運営の仕組みなど全体像も見えてきました。

店舗運営の効率化には
個々のスキルアップが必須

 5年目には医療モール前の店舗の店長兼管理薬剤師に着任。スタッフは総勢30名ほど、処方箋応需数も1日300枚と多く、さらに夜間診療のクリニックもあるという、初めての店舗運営としては、ハードルの高いものでした。なかでも課題と感じたのは、個々のスキルのレベルにばらつきがあること。経験している店舗数が少なく、知識に偏りがある人などもいて、勤務シフトをどう組んでいくか、最初は苦労しました。「店舗運営の効率化には、個々のスキルのベースアップを図ることが、一見遠回りのようだが、実は一番の近道なのではないか」。そう考えるようになった私は、店舗で勉強会を開催するなど、育成に力を入れるようになったのです。
 ちょうど同時期にエリアに研修リーダーを1名ずつ設置するプロジェクトがスタートし、その1期生に任命されたこともあり、教育研修課が主催する新人研修のサポートをする傍ら、いろいろと助言を仰ぎ、 自身の店舗での教育強化に精力的に取り組みました。

ブロック長になったのを機に
さらなる挑戦をスタート

 翌年にはブロック長を任されることに。最初のうちは、直近まで店長を務めていた店舗を含めて4店舗と、統括店舗数も通常より少ないところから始め、慣れてきたら徐々に増やすというように配慮をしていただきました。それでも最初のうちは自分より年上の店長にどういう言い方をしたらいいのかなど、悩むことも多かったです。「過剰な気遣いはかえって相手もやりにくい」と先輩エリアマネージャーから指摘を受けたこともあり、「立場を考えて発言し、時には厳然とした態度をとることも大事」だと学びました。
 また、ブロック長会議などを通じて、多様な経験や知識を持つ先輩たちと話す機会が増え、「自分も何か“際立つもの”を身に付けたい」という思いも強まりました。ちょうどその頃、米国での海外研修に参加。他企業の薬剤師たちと交流する中で、レジデント研修を経験したという人に会いました。興味を持って調べていると、当社でも大学病院のレジデント研修に薬剤師を派遣することになったと知り、ぜひ参加したいと立候補しました。
 1年間にわたるレジデント研修では、病院薬剤部の専門資格を持つ薬剤師の深い知識や学びの姿勢、データ収集や解析の仕方など、大いに刺激を受けました。抗がん剤をテーマにしたレポート発表でも、準備段階からがん専門薬剤師の資格を有する先生に細やかに指導いただき、充実した時間を過ごすことができました。この経験を後進指導に活かしたいと、薬局に戻ってからは学術大会や学会での発表のサポートも自ら進んで行っています。

エリアの方向性を
自身で決定できる醍醐味

 12年目からはエリアマネージャーとして、3ブロック、17店舗を統括する立場となり、エリアの方向性を決めていけることに大きなやりがいと、責任の重さとを感じています。店長になって以来、一貫して私が取り組んでいるのは、すべての事業活動のベースとなる「人づくり」であり、それは今も変わりません。
 教育研修担当のマネージャーも兼任しているため、担当分野である「栄養・注射輸液」と「コミュニケーション」のカリキュラム開発をするほか、自身で講師も務めています。今後、在宅医療が進展していく中で、これからの薬局薬剤師には栄養・注射輸液に関する知識や、抗がん剤の無菌調製に関わるスキルなども求められていくようになるでしょう。患者さまや社会のニーズにきちんと応えていけるよう、その屋台骨となる人材育成に、今後も一層力を入れていきたいと思います。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

薬局業界は今後、目まぐるしく変化していくことが予測されます。地域包括ケアシステムの確立によって、在宅医療において薬局が果たす役割も今以上に大きなものになっていくでしょう。そんな5年、10年後にも地域の皆さんから必要とされる薬局となるよう、エリアをまとめ、導いていきたいと思います。

これが成功の分岐点

様々なアドバイスをもらい 成長へとつながった

ブロック長の頃からお世話になっているエリアマネージャーの先輩との出会いは、物事の考え方に大きく影響を及ぼしました。例えば、「信頼関係を築きたいなら、相手が一番しんどいと思っていることを見つけて、それを助けることから始めるとよい」、「立場に応じた発言・行動を心掛けるように」などのアドバイスは今も忘れません。

私なりの仕事の心掛け

負荷をかけて キャパシティを広げたい

自分に対しては「負担をかけること」を意識しています。上司から「負担をかけないと自分のキャパシティは広がらない」と言われたのがきっかけです。部下に対しても、自分がそうしてもらったように、状況を見ながら適度に負荷をかけて、育てていくことを心掛けています。

学生の皆さんへメッセージ

学生生活を満喫し 集中力を養ってほしい

学生時代は目一杯遊んで、勉強して、「満喫できた!」と言えるようにしてください。限られた時間の学生生活で、遊ぶ時は遊ぶ、勉強する時は勉強すると、メリハリをつけて行動することで、集中力が養えると思います。その集中力は、今後どんな仕事をする上でもきっと活きてきます。

オフタイム

休日はテニスをしたり、家族で出かけたりして、リフレッシュしています。
かわいい盛りの2歳の娘からのおねだりには、つい甘くなってしまいます(笑)。出かけた先で、おねだりされるままに、いろいろと買ってあげられるのも仕事をしているおかげと、仕事を頑張る原動力にもなっています。

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