パナソニック健康保険組合 松下記念病院

業種 病院
2017年取材記事
「薬剤師がいなければ
チームとして成立しない」
と言われる必要不可欠な存在へ。
薬剤部
薬学部卒業 2017 年入社
私のCAREER
係長(がん専門薬剤師)

抗がん剤の混合調整業務を担当したことで、がん領域への関心が高まり、薬剤師レジデントに応募。 その経験を活かし、またがん専門薬剤師としてチーム医療をリードするとともに係長として後進の育成やさまざまな環境整備にも力を入れています。

15年のCAREER

  • 1年目

    松下記念病院に入職

    1年目は調剤全般に携わり、薬剤師の基礎となる調剤を徹底して学ぶ。2年目からは抗がん剤の混合調整業務の担当となる

  • 6年目

    国立がんセンター
    薬剤師レジデント

    独立行政法人国立がんセンター東病院の薬剤師レジデント制度の3期生として、がん治療の最先端の現場で、知識と技術に磨きをかける

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    ここがPOINT1

    仕事を与えられるのではなく、自分からテーマや課題を見つけ、主体的に取り組むことが求められる中で、自主性が高まりました。また、国内外の論文を多く読み、しっかりと一次資料を確認した上で、エビデンスに基づいた発言や提案を心掛けるようになりました。

  • 9年目

    大阪医科大学附属病院
    薬剤師 がん専門薬剤師

    病棟薬剤師としてチーム医療の一員になり、多職種連携を経験。医療薬学会がん専門薬剤師の資格も取得

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    ここがPOINT2

    チーム医療を経験する中で、他職種との調和をとることが重要であると実感。薬剤師はチームの戦略を効率的かつ効果的に進める上で欠かせない「軍師」のような存在と考えるようになり、チームのパフォーマンス向上を強く意識して行動するようになりました。

  • 15年目

    松下記念病院
    薬剤師(係長)

    新人時代を過ごした松下記念病院に恩返しをしたいと再入職。さまざまな現場で得た知見を活かし、またがん専門薬剤師としての立場から、チーム医療をリードし、薬剤師外来の立ち上げや、後進の育成にも注力

勉強すればするほど
興味が増し、いつしか夢中に

 「専門的な調剤の知識と技術を基本としながら、患者さんにわかりやすい言葉で説明したり、アドバイスをしたりできる薬剤師になりたい」と、松下記念病院に入職しました。しかし私が入職した2003年当時はまだ病棟業務がどこの病院でも一般的ではない時代。調剤業務がメインであることに物足りなさを感じ、2年目に上司から抗がん剤の混合調製業務の担当に任命された時も、あまり乗り気ではありませんでした。
 薬剤師の先輩や他職種の先生にも相談し、調剤の基本を幅広く、かつ徹底して学ぶことは病棟で専門性を発揮するためにも必須であると認識し、ようやく重い腰を上げて抗がん剤に関する勉強を本格化。真剣に勉強してみて初めて、自分の知識不足を痛烈に実感するとともに、勉強すればするほど興味が増し、いつの間にか夢中になっていました。今では、がん領域に携わるきっかけを与え、私の目を覚まさせてくれた当時の上司に感謝をしています。

最先端の現場で衝撃を受け
自己研鑽の日々

 混合調製業務に励む中、国立がんセンターの薬剤師レジデント制度を知り、「がん領域の知識をもっと深めたい」という強い思いが沸き上がりました。同僚の先輩薬剤師も応援してくれ、挑戦を決意しました。
 がんの最先端の現場だけに、10年前の当時から「薬剤師が本当に力を入れなければいけないのは調剤そのものではない。もちろん調剤の知識は必要だし、最終監査は重要だが、それと同様に、調剤した薬が患者さんにどう作用したかを確認し、調剤に反映していくことが薬剤師に求められる役割だ」という考え方が共通認識となっていました。通常は「調剤をして、服薬指導のために病棟に行く」という流れなのですが、ここでは「病棟で薬の作用を確認して、調剤をする」という全く逆の流れが一般化していて、衝撃を受けました。
 また徹底したエビデンス主義で、エビデンスを示せなければ話も聞いてもらえない一方、エビデンスさえ明示できれば、提案者が経験の浅いレジデントであっても真剣に話を聞き、採用してくれる風土がありました。当時薬剤部長だった遠藤一司先生のご指導のもと、何とかエビデンスを見つけようと、必死になって国内外の論文を読み込むようになり、必然的に知識の幅も広がりました。
 さらに1年間にわたり、医師と薬剤師である私がチームとなって、消化管内科の医師の患者さんすべてを、外来から入院、治験業務の一部まで含めて診ることを経験。医師と身近に接する中で、目の前の患者さんのために、常に何かできることがないかと考え、時間さえあれば文献を読むなど勉学に励む姿に、「責任の重さと勉強の量は比例する」と実感。自分はそれだけの責任を感じてきたか、勉強をしてきたかという猛省に立ち、より自己研鑽に励むようになりました。

薬剤師はチームに
欠かせない軍師的な存在

 「薬剤師レジデントで得た知見を活かし、より磨きをかけたい」と、胃がんをはじめとする消化管領域での実績を誇る大阪医科大学附属病院に入職。チーム医療の一員として、コミュニケーションを重視し、患者さんと医師との架け橋となったり、他職種との調整・連携を図ったりする中で、チーム医療における薬剤師は、医師の戦略指揮を助ける〝軍師〟のような存在ではないか」と考えるようになりました。戦うだけなら、軍師がいなくてもできるかもしれません。しかし、軍師がいるのといないのとでは、戦いの質は大きく変わります。患者さんや他職種の話を聞いたり、データを確認したりしながら、常に戦略の見直しを含めたサポートを行い、確実に効果を上げていきたい。そのためには、話術、人脈、経験などが必要となります。いずれも一朝一夕にできることではないので、目の前のことを疎かにせず、どんなに小さなことでも全力を尽くすことが大事だと考えています。
 また、この時期にがん専門薬剤師の資格も取得。自分がどこまでできるのかを確かめたいとの気持ちで臨んだのですが、改めて臨床腫瘍学を勉強するよい機会にもなりました。

多くの後進を育成することで
医療の質向上に貢献したい

 他職種と連携し、私自身は大きな成長を得ることができました。その一方で、私一人で見られる患者さんの数はわずかに過ぎないと、限界も感じるようになりました。より大きな成果を上げ、医療の質向上に貢献していくには、多くの後進を育成することが重要だと痛感し、マネジメント職に興味を持つようになりました。
 ちょうどそんな時に、かつて自分が薬剤師レジデントに応募するのを迷っていた時に背中を押してくれた松下記念病院の先輩薬剤師に再会。相談をするうちに、「自分の薬剤師としての原点である松下記念病院で、今度はマネジメント職として若手薬剤師を導く役を果たし、少しでも恩返しがしたい」と考え、二度目の入職を果たしたのです。
 現在は、がん患者さんへの説明だけでなく、より安全で質の高い医療を目指した運用面での整備や薬剤師外来の立ち上げ、さらには後進の育成にも注力しています。目指すは、医師の1チームに必ず薬剤師が一人付く体制を構築すること。「薬剤師がいなければ、チームが成り立たない」と言われるようにしていきたいですね。また、その中で知り得た臨床疑問を突き詰め、学会発表や論文へとつなげていきたいと考えています。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

薬剤に限らず、多領域の知識も身に付け、医師や看護師、コメディカルとの調和を取れる薬剤師を多く育成し、1人の医師に対して、必ず薬剤師が1人付く体制を確立していきたいと考えています。また、臨床において知り得た疑問を突き詰め、その成果を学会発表や論文というカタチにして広く世の中に発信していきたいと思います。

新人時代の失敗

自分の思いばかりが先走り
足元が見えていなかったと反省

社会に出て間もない頃、「患者さんに専門的なことをわかりやすく説明できる薬剤師になりたい」という思いばかりが先走り、調剤業務を軽んじる気持ちがありました。調剤に関する知識なくして、服薬指導ができるわけもないのに、本当に浅はかだったと、今思えば恥ずかしいばかりです。前ばかりを見るのではなく、しっかりと自分の足元を見て、一歩一歩進んでいくことが大切だと後になって気付きました。

これが成功の分岐点

現在の私につながる
基盤となった3年間

薬剤師レジデントとして過ごす中で多くのことを学びました。なかでも、エビデンスをきちんと示すことの重要性や、医師と同等の責任を負う覚悟を持つという意識が芽生えたことで、その後の成長につながり、まさに現在の私の基盤をつくってくれた3年間だったと思っています。

私流自分の磨き方

文献を調べる時は
一次資料をきちんと確認!

論拠となるエビデンスに間違いがあってはいけないため、できる限り引用元の一次資料を確認したり、翻訳ではなく原文で論文を読むようにしています。そうすることで、より確度の高い情報を得られるだけでなく、興味の範囲がさらに広がり、より幅広い知識を習得することができると考えています。

オフタイム

休日は家族と公園やショッピングに行ったり、息子のサッカーの試合の応援に行ったり…。家族がいるからこそ頑張れる、仕事の原動力です!
お酒が好きで、特に他職種の人たちとの飲み会は、普段の仕事では見られない一面が見られたり、違う観点からの気付きを与えてくれたりと、いろいろな意味で楽しみです。

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