社会福祉法人恩賜財団  大阪府済生会野江病院

業種 病院
2024年取材記事
最期まで自分らしく過ごせるよう 患者さんを地域全体で支援したい。
次世代を担う薬剤師
薬剤科
摂南大学薬学部 2019年卒業

急性期から終末期まで
患者さんに密接に関わりたい

 在学中に「これがしたい」という明確な目標を見つけられず、まずは幅広く学び経験することから始めようと、大学病院のレジデントからキャリアをスタートしました。指導薬剤師ががん専門薬剤師の資格を有し、緩和ケアにも積極的に介入する姿を見て、臨床現場で急性期だけでなく終末期まで、患者さんに密接に関わりたいと考えるようになりました。そんな時に出会ったのが野江病院でした。見学に行った際に、中規模病院ならではの薬剤師同士はもちろん他職種とも距離が近く、協力し合う様子を見て、入職を決めました。
 入職後は、まずセントラル業務を一通り経験した後、消化器内科病棟を担当するようになりました。特に抗がん剤の副作用を説明する際には、「しびれの副作用がある」と言うだけではなく、「しびれの症状が出ても、すぐに収まりますから、驚かないでくださいね」のように、どのくらい続くのか、副作用が出たらどうすればいいのかを前もって伝えるなど、極度に不安を与えないように工夫しています。患者さんの不安や苦痛を少しでも減らせたり、他の人には言えなかった思いを打ち明けたりしていただけると、やりがいを感じます。

病院の枠を超えて
地域連携にも注力

 病棟に配置された翌年からは、緩和ケアチームの一員として毎週開催されるカンファレンスにも参加しています。外来で医療用麻薬を使用している患者さんを対象に行う診察前の薬剤師面談も担当しており、副作用へのいち早い対応や疼痛コントロールを行うことで、入院することなく治療を続けられたと患者さんに喜んでいただいた時には私も嬉しく、提案してよかったと感じます。
 入院患者さんの中にも「最期は自宅で迎えたい」という方も多く、地域連携が非常に重要だと感じています。そこで最近では、近隣の保険薬局や病院など対象を広げた「ステップアップセミナー」を開催するなど、地域連携にも力を入れています。ほかにも日本医療薬学会で発表するなど、私自身ステップアップに励むとともに、発信にも力を入れています。
 様々な薬や疾患に対する幅広い知識の上に、緩和ケアなど得意な領域を積み上げ、患者さんや広く医療従事者から頼られる薬剤師になっていきたいと思います。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

目下の目標は、緩和薬物療法認定薬剤師の資格を取得することです。学会発表なども継続的に行い、幅広い知識と専門性とを兼ね備えた薬剤師になっていきたいと思います。

ADVICE

学生の皆さんへアドバイス

  • キャリア選択の
    アドバイス

    いろいろな先輩の話を聞いて、自分の考えと近い人を探して、その真似をしてみることから始めるとよいと思います。また実際に見学し、どういう人が働いているのかなど、現場の空気を肌で感じることも大切です。

  • 社会人と学生の
    違い

    対価をもらって仕事をしているということ、その責任の重さが、学生との大きな違いです。初めてお給料をもらった時は、「この金額に見合う働きをしなければいけない」と、身の引き締まる思いがしました。

  • こういう人と
    働きたい!

    医師への疑義照会や処方提案、看護師との情報共有など、多職種連携にはコミュニケーションが欠かせません。患者さんのためにという共通する思いのもとで、日頃からコミュニケーションを大切にする人と働きたいです。

オフタイム

「ちいかわ」のアニメにはまっています。
かわいいグッズを集めて癒されています。
当直明けの平日ランチも、ひそかな楽しみです。
美味しそうな店や、休日は混んでいるような店を
ネットで調べて、ゆっくりとランチを楽しんでいます。

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