独立行政法人国立病院機構東海北陸グループ

業種 病院
2020年取材記事
どんな状況でも対応できるオールマイティな薬剤師を目指して。
名古屋医療センター
薬学部卒業 2009 年卒業
私のCAREER
病棟薬剤師 HIV外来担当

病棟業務に加え、HIV外来や被災地での医療班活動など様々な経験を積み、幅広く対応できる力を養い、 また育児との両立を目指し、自らの「働き方改革」にも取り組んでいます。

11年のCAREER

  • 1年目

    入職

    調剤、注射室の業務、抗がん剤無菌調製など、まずは徹底して基本を学ぶ。その後、呼吸器科での病棟業務を開始

  • 2年目

    HIVチームに配属

    HIVチームに自ら立候補して配属される。外来患者への薬剤指導を開始。感染症内科や小児科での病棟業務にも携わる。さらに2011年3月末には、東日本大震災の被災地へ医療班として派遣される

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    ここがPOINT1

    服薬に関わるメリットもデメリットもしっかりと伝え、アドヒアランスを高めるように留意するようになり、病棟業務でも活かされています。また、ソーシャルワーカーや心理士など多様な職種の介入の仕方を見ることも参考になり、患者さんに対しより多角的にアプローチできるようになりました。

  • 4年目

    産婦人科病棟に配属

    産婦人科病棟に配属される。切迫早産の危険性がある患者さんへの薬剤管理や服薬指導にとどまらず、心理的フォローも行う。婦人科がん患者さんに対しては、副作用のコントロールに特に留意して取り組む。自身も結婚し、6年目には出産し、5カ月の育休を取得

  • 7年目~

    新人教育を担当
    (時間短縮勤務中)

    育休から復職後には、病棟業務を行う傍ら、新人の教育係も担当。さらに8年目には第二子を出産し、3カ月の育休を経て復職。現在、時間短縮勤務の中で、混合病棟(眼科・耳鼻科・膠原病・腎臓内科)を担当。HIV外来も週1回のペースで継続して実施している

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    2回の出産・育休を経て、限られた時間内で業務を終わらせることができるかと考え、週内にやることのリストや、毎日のスケジュールを作成し、目標を持って取り組むようになりました。効率よく、かつできるだけ前倒しでスケジュールを進めるようにすることで、育児と仕事の両立を図っています。

より多くの先生と交流し
幅広く学べる環境が魅力

 若いうちにいろいろと勉強し、またチーム医療にも参加したいとの思いで、国立病院機構に入職。異動によって、より多くの先生と交流でき、幅広く学べる機会があることもポイントになりました。
 1年目はまず一人で当直ができるように、調剤や注射室の業務、抗がん剤の無菌調製など、徹底して基本を学びました。半年が経つ頃には、調剤業務の傍ら、先輩薬剤師の指導のもとで呼吸器科の病棟業務も開始。肺がんの患者さんなど、痛みを訴えられる方も多く、「自分に何ができるだろう」と思い悩む日々でした。同時に「もっと勉強して、少しでも患者さんの力になりたい」と学習意欲も増しました。

HIVチームへの参加や
被災地支援など経験を積む

 2年目には、HIVチームに自ら立候補して参加。先輩薬剤師から「医師と一緒に治療方針を決めたり、患者さんと密接に関わり、医師との架け橋になったり、やりがいの大きい仕事だ」と聞いていたことに加え、名古屋医療センターはHIVの拠点病院であるため、「ぜひともこの機に勉強したい」と考えたからです。
 実際に参加してみて、こうしたやりがいに加え、心理士やソーシャルワーカーなど、実に多様な職種と関わることができ、視野も広がりました。話しやすい雰囲気づくりや、アドヒアランスへの意識など、その後の病棟業務にも活かせています。
 また、東日本大震災の被災地へ医療班の一員として派遣され、現地での医薬品管理や被災した薬局のサポート業務などを実施。おくすり手帳を持っていない被災者も多く、医薬品の種類も限られた中で、「応用力を高めるためには、もっと幅広い知識が必要」と、自身の知識不足を痛感しました。同時に、「せめて患者さんに寄り添うことで、少しでも心のケアにつながれば」と、積極的に声をかけ、健康に関わるアドバイスをするように心掛けました。

時間短縮勤務を機に
自らの「働き方改革」を断行

 4年目からは産婦人科病棟を担当し、ちょうどその頃に結婚、6年目には第一子を出産し、5カ月の育休を取得しました。時間短縮勤務で復職後、新人教育も担当し、限られた時間内で効率的に進めるために、事前にテーマを決めて面談を行うなど工夫をしていました。
 8年目には第二子を出産し、3カ月の育休の後に再び時間短縮勤務で復職。「絶対に時間内に終わらせる」と強い決意で、自分なりの「働き方改革」にチャレンジ。週内にやることをリストアップし、1週間の「時間割」を作成するなど、業務ごとに時間を区切って取り組むことで効率化を実現することができました。
 「どんな状況でも対応できるオールマイティな薬剤師」を目標に、今後も様々な病棟や施設を経験し、また認定薬剤師の資格取得にもチャレンジしていきたいと思います。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

●今後も、様々な病棟や施設、チーム医療への参画など、幅広い経験を積んで、どんな状況にも対応できるオールマイティな薬剤師を目指しています。
●HIV感染症薬物療法認定薬剤師をはじめとする資格取得にもチャレンジし、専門性を高めていきたいと思います。

これが成功の分岐点

HIVチームに参加し
アドヒアランスの意識が高まった

HIVチームでは、病棟業務ではあまり接する機会のなかった心理士やソーシャルワーカーなどの職種の人たちとも交流し、多様な患者さんへのアプローチ法を学びました。特にHIVの場合は、長期にわたって継続するため、薬選びは非常に重要です。患者さんを中心としながら、他職種とも意見を交わし、アドヒアランスの向上に努めるようになりました。

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