様々なキャリア~目標とする働き方~

独立行政法人国立病院機構 東海北陸グループ

業種 病院
2020年取材記事
どんな状況でも対応できるオールマイティな薬剤師を目指して。
私のCAREER 病棟薬剤師 HIV外来担当
キャリアの軌跡と今後

より多くの先生と交流し 幅広く学べる環境が魅力

 若いうちにいろいろと勉強し、またチーム医療にも参加したいとの思いで、国立病院機構に入職。異動によって、より多くの先生と交流でき、幅広く学べる機会があることもポイントになりました。  1年目はまず一人で当直ができるように、調剤や注射室の業務、抗がん剤の無菌調製など、徹底して基本を学びました。半年が経つ頃には、調剤業務の傍ら、先輩薬剤師の指導のもとで呼吸器科の病棟業務も開始。肺がんの患者さんなど、痛みを訴えられる方も多く、「自分に何ができるだろう」と思い悩む日々でした。同時に「もっと勉強して、少しでも患者さんの力になりたい」と学習意欲も増しました。

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2023年取材記事
専門性とジェネラリストを兼ね備え、 患者さんによりメリットを提供できる薬剤師へ。
私のCAREER がん薬物療法認定薬剤師
資格取得

がん医療の最先端施設で 研修することを選択

 大学院で臨床技能コースを選択し、1年半にわたって医師のもとで研修を積みました。なかでも血液内科に長く携わってきたことから、国立病院機構 名古屋医療センターに入職してからまずは血液内科病棟に配属されました。一人の患者さんのために多職種が密に連携し、例えば造血幹細胞移植の場合など、カンファレンスで真剣に議論を交わすチーム医療の現場にあって、薬剤師として何ができるのかと改めて自身と向き合うようになりました。  医師は皆、専門分野を持ち、日々専門性に磨きをかけ、患者さんの診療に当たっています。その医師から資格取得を勧められたこともあり、がん薬物療法認定薬剤師の資格取得にチャレンジすることを決意しました。  同資格取得の条件の一つとして、〝認定された研修施設で実技研修を3ヶ月以上履修していること〟とありますが、当時、自施設は研修施設ではありませんでした。そこで、「せっかく他施設で研修するなら、最先端のがん医療を間近に見られるところに行こう」と、わざわざ千葉の国立がん研究センター東病院まで行くことに。これまでに扱ったことのない疾患を勉強する機会を得て、幅広い知識を身に付けることができたほか、患者さんへの熱い思いを胸に、薬剤師がチーム医療の一員としてしっかりと機能している姿を見て、大いに刺激を受けました。

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2020年取材記事
日本人の抗HIV薬の体内動態などのデータに基づくテーラーメイド医療の確立を目指して。
私のCAREER 日本病院薬剤師会 HIV感染症専門薬剤師
資格取得

データを整理・解析し 患者さんにフィードバック

 私が病棟および外来のHIV感染症患者さんを担当するようになったのは、2004年に名古屋医療センターに入職した頃から。それまで特に関心があったというわけではなく、これを機に本格的に勉強を開始しました。  10年ほど前から、様々な領域での専門薬剤師制度が本格化し、また薬学部が6年制に移行するなど、より薬剤師の専門性を重視する傾向が強まる中、私も「臨床薬剤師であると同時に研究者でありたい」との思いから、HIV感染症認定薬剤師および同専門薬剤師の資格取得にチャレンジすることに。日常業務を改めて見直し、整理することで、これまでの自分を振り返る良い機会になりました。また申請には、学術論文の提出も求められることから、データを収集、解析し、作成していく過程で、より論旨も明確になり、以後の服薬指導にも活かすことができました。  これまで患者さんに学ぶことも多く、一緒に勉強し成長してきたという思いがあるので、資格取得を一つの通過点として、これからも患者さんにより多くの情報を提供していくことで、恩返しができればと考えています。

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2023年取材記事
回復期リハビリテーション病棟の薬剤業務の確立や医療安全を高める教育体制の整備に貢献したい。
私のCAREER 10年目
次世代を担う薬剤師

「臨床」「研究」「教育」と 幅広い活躍フィールドが魅力

 医療情報に基づいて患者さんの全体像を把握しやすいことに加え、経過を見守れる環境があることから、病院薬剤師を志望。中でも国立病院機構は「臨床」「研究」「教育」を三本柱としていて、病棟業務や臨床研究、後進指導など幅広い活躍フィールドがあることに惹かれ、入職しました。  1年目はまずは調剤業務の基本を学んだ後に、神経内科と整形外科の病棟業務を担当。実際に臨床現場に立つと、自分の知識不足を痛感し、より勉強にも身が入るようになりました。疑問に思うことがあれば、すぐに調べたり、医師に聞いたり、また患者さんから教えてもらうことも多く、改めて薬剤師は一生勉強し、成長していける仕事だと実感しました。  その後、外科を含む一般病棟や呼吸器内科病棟も経験し、6年目からは地域包括ケア病棟を、7年目からは回復期リハビリテーション病棟を担当するなど、ほぼ一通りの病棟業務を経験させてもらいました。特に回復期リハビリテーション病棟では、医師や看護師のほか、管理栄養士やソーシャルワーカー、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、多くの専門職種が関わり医療の提供を行っています。その中で、薬剤師として患者さん本人の思いや意向、疾患、使用している薬、退院後の生活環境などをふまえた上で、薬の種類や投与量、剤形、用法などの見直しを行い、よりよい薬物療法が提供できるよう努めています。

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