京都第二赤十字病院

業種・職種 病院

資格取得

日本静脈経腸栄養学会 栄養サポートチーム(NST)専門療法士
2018年取材記事
薬学的な視点から栄養摂取を阻害する要因にアプローチし、症状改善につなげたい。
薬剤部
薬学部卒業 2012年入社

薬学的な視点から 栄養状態の改善に貢献

 栄養の重要性は認識していたものの、最初の1~2年は業務を覚えることに必死で深く勉強する機会がありませんでした。3年目を迎える頃にNST(栄養サポートチーム)の薬剤師にNST専門療法士研修に誘われ、「栄養について勉強するよい機会だ」と思い、参加を決めました。
 当院はNST専門療法士の認定研修施設になっているため、まずは当院で2週間にわたって他施設の看護師や栄養士とともに研修を受講。他職種と一緒に学ぶ中で、互いの職能に対する理解を深めることができ、また栄養管理に関わる共通認識も育まれ、NSTに参加するよい準備となりました。
 研修修了後は、実際にNSTの活動に参加。各病棟を回診し、対象となる患者さんの栄養サポートを行います。抱える課題は患者さん一人ひとりで違うため、個人に合わせた介入が重要になります。家族の協力も必要不可欠となるため、家族状況や生活スタイルなど、丁寧に患者さんのバックグラウンドをヒヤリングし、最適な栄養サポートの方法を考えていきます。例えば、栄養状態改善のために最適な輸液療法を検討したり、下痢や嘔吐などの消化器系合併症が薬剤によって引き起こされていないか考えてみたり…。薬剤師として、特に薬学的な視点から医師や看護師などに啓発できるよう努めています。
 やせ細っていた患者さんの栄養状態が改善し、疾病の治癒につながり、笑顔で退院される様子を見ると、大きなやりがいを感じます。また、看護師や栄養士と協働することで、様々な視点から患者さんの栄養状態の改善を考えられるようになり、引き出しが増えたと感じています。

一人でも多くの人に 栄養管理の重要性を知ってほしい

 実際のNST活動で培った知識に加え、栄養サポートに関する幅広い領域を勉強し、6年目となる頃にNST専門療法士の資格を取得。チームのメンバーと同じポジションに立てたことで、よりモチベーションも上がりました。
 同時に、当院で開催されるNST専門療法士研修の講師も務めるようになりました。NST活動での実際の事例などを交え、できる限り実践的で、受講者が自分の施設に戻った時にすぐに臨床で役立つような内容を心掛けました。「参加してよかった」「実践的で役立った」という声もいただくことができました。
 栄養管理は、どの患者さんにとっても必要不可欠なものであり、どこの病棟でも課題を抱えているものです。栄養管理の重要性を広く認識してもらえるように、多職種や他の薬剤師も巻き込んで活動し、啓発に努めていきたいと考えています。そして一人でも多くの人が栄養管理に興味を持ち、NST専門療法士の資格を取得したいという人を増やせるよう、頑張っていきます。

ADVICE

後輩の皆さんへアドバイス

薬の基本知識は 必ず病棟で活きる!

大学で学ぶ薬の作用機序や特性などの基本的な知識は、病棟業務に携わるようになって、その重要性に改めて気付かされました。こうした薬の骨格をしっかりと押さえておくことは、非常に重要なことなので、しっかりと学んでほしいと思います。

認定施設での臨床実地修練などが必要
  • 対象となる国家資格

    管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、
    言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、
    歯科衛生士、診療放射線技師の国家資格
  • 実務経験

    5年以上、医療・福祉施設に勤務し、
    栄養サポートに関する業務に従事
  • 活動実績

    日本静脈経腸栄養学会 学術集会に
    1回以上、
    同学会主催のNST専門療法士
    受験必須セミナーに1回以上参加
  • 申請・試験

    学会・研究会などの参加実績、
    症例報告書1通などを提出した上で受験
  • 更新

    5年ごとに更新が必要
取得方法

日本静脈経腸栄養学会 NST専門療法士の認定試験受験の申請の要件には、(1)管理栄養士、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、診療放射線技師の国家資格を有すること。(2)当該国家資格により5年以上、医療・福祉施設に勤務し、当該施設において栄養サポートに関する業務に従事した経験を有すること。(3)同学会学術集会に1回(10単位)以上、同学会主催のNST専門療法士受験必須セミナーに1回以上参加することを必須とし、必須単位数30単位以上を有すること。(4)認定教育施設において合計40時間の実地修練を修了していること。などがあります。合格後は5年ごとの更新が必要です。

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