福井大学医学部附属病院

業種 病院
2023年取材記事
様々な経験を積み、より安全な薬物治療に貢献できる薬剤師へ。
次世代を担う薬剤師
がん専門薬剤師
同志社女子大学薬学部 2016年卒業

他職種と連携する薬剤師の
姿を見て入職を決意

 当院で病院実習の際に、指導薬剤師が注射薬の配合変化に関する情報提供を看護師にしたり、カンファレンスで医師に提案したり、他職種と連携する姿を見て「私もいつかそうなりたい」と入職を決めました。また実習で胃がんの患者さんに関わる機会があったのですが、思うように薬剤指導ができず、もっとがん化学療法について勉強したいと思ったことも大きかったですね。
 入職後は、調剤の基本を徹底して学ぶとともに、他職種からの問い合わせ電話にも対応。最初は即答できず、調べて折り返しての繰り返しでしたが、それを重ねたことで知識の幅が広がり、また他職種がどういう情報を必要としているのかを知ることができました。
 1年目後半からは呼吸器病棟に上がり、カルテから医師の処方意図を読み取ることを意識し、薬剤指導に取り組むようにしていました。3年目からは医薬品採用評価室に所属となり、添付文書や資料の吟味の仕方や、代替医薬品の考え方など、見識を高めることができました。

がん専門薬剤師の資格を取得し
さらなる自己研鑽へ

 5年目からは血液・腫瘍内科の病棟を担当するようになり、診療科によって求められる知識や技能が違うことを実感。呼吸器病棟では吸入薬指導をはじめアドヒアランス向上を意識し、現病棟では造血幹細胞移植を受けられた患者さんの免疫抑制剤の血中濃度モニタリングなど、投与量を細かに調整することが求められます。多様な診療科を経験することで、自身の幅を広げていけるのだと実感しました。
 また、患者さんにより安全な薬物治療を提供できるよう、治療前に併用薬や検査値、体格、既往歴などを確認することに加え、職業や生活スタイルなども把握するようにしています。その上で投与量の細かな調節や、個々の患者さんに合わせた支持療法を医師に提案することも最近では増えてきました。提案が採用され、患者さんの治療がスムーズに進められた時には、とてもやりがいを感じます。
 8年目には、これまで学んできたことや積み重ねてきた経験をカタチにしたいと、がん専門薬剤師の資格を取得。資格に見合う働きができるよう今後も研鑽を積み、日常の臨床で生じた疑問を研究につなげていきたいと思います。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

医師や看護師などの他職種、薬剤師、患者さんから頼りにされる薬剤師になりたいです。近年、がん治療の副作用や症状をコントロールしつつ、外来で通院しながら仕事を続けている患者さんも多くなってきています。がん化学療法に副作用はつきものですが、できる限り症状を緩和・予防できるよう、介入をしていくことが目標です。

ADVICE

学生の皆さんへアドバイス

  • キャリア選択の
    アドバイス

    自分が何をしたいのか、実習の時にいろいろな場面を見たり、職場見学に行ったりして、自分に合う進路を考えてほしいと思います。また入職後は、目標の先輩薬剤師を見つけて、学ばせてもらうことが成長の近道だと思います。

  • 社会人への
    心構え

    常に学ぶ姿勢が大切です。新薬もどんどん出ますし、添付文書の改訂などもあり、日々情報を整理する必要があります。学生のうちにしっかりと薬物動態や統計の勉強をし、論文を読む力を付けておくと役立つと思います。

  • 自分に合う
    進路選択をするには

    患者さんの薬物治療に深く関わりたい人は、専門薬剤師などの資格を持っていると、医師や看護師とより密に接することができ、介入時の自信にもつながります。目指す資格を持つ薬剤師がいるかを確認するとよいと思います。

オフタイム

ディズニーが好きで、
毎年ディズニーリゾートを訪れていましたが、
コロナ禍でなかなか行けず、
今年久しぶりに行くことができました。
ディズニーのグッズ集め、ドラマや映画、動画、
好きなアイドルのDVD鑑賞などが趣味です。

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