株式会社スギ薬局(スギ薬局グループ)

業種 ドラッグストア(調剤併設含む)
2022年取材記事
患者様や地域の人々と深く広く関わり、
貢献できる薬剤師、薬局を目指したい。
スギ薬局
薬学部 2015 年卒業
私のCAREER
外来がん治療認定薬剤師(敷地内薬局勤務)

店舗での調剤業務や在宅業務に加え、健康相談会などを通じて未病にも取り組み、さらに名古屋大学病院店への異動をきっかけに、がん患者様への関わり方を今まで以上に追求。外来がん治療認定薬剤師の資格を取得したことで、活躍の場も広がっています。

8年のCAREER

  • 1年目

    入社
    調剤業務や在宅業務を担当

    地域を支える中規模薬局で、多様な医薬品に触れ、薬剤師の基礎を築くとともに、在宅業務も担当。2年目にはスギ薬局主催の、地域の健康増進イベントの「ウェルネスフェスタ」にも参加し、お客様、患者様の「健康」への意識に触れ、薬剤師の幅を拡げる

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    ここがPOINT1

    ウェルネスフェスタで管理栄養士の方と一緒に健康相談をさせていただき、薬のことだけでなく、食事面や生活面など、多角的視点で患者様のお話を伺うことが重要だと改めて感じました。未病に取り組むことも薬局薬剤師の役割なのだと意識も高まりました。

  • 3年目

    医療カレッジ
    緩和医療チームに参加

    スギ薬局の独自制度である医療カレッジの緩和医療チームのメンバーに。日本緩和医療薬学会に入会し、学会参加などを通じて視野を広げる。社内研修向けのコンテンツ制作などにも携わる

  • 5年目

    名古屋大学病院店に異動
    同院で5カ月間の研修を受講

    名古屋大学医学部附属病院で5カ月間の研修を受け、同院の敷地内にある名古屋大学病院店での勤務を開始。多くのがん患者様と関わる機会が増え、今まで以上に知識習得に努めるようになる

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    ここがPOINT2

    名古屋大学医学部附属病院の外来がん化学療法室での治療の様子や、それに関わる病院薬剤師の様子を見て、がん患者様への関りをもっと大切にしていきたいと考えるようになり、外来がん治療認定薬剤師の資格取得につながりました。

  • 7年目

    外来がん治療認定薬剤師の
    資格を取得

    患者様により安心していただける1つのツールにと、外来がん治療認定薬剤師の資格を取得。症例作成の有用性を認識し、以降、定期的な症例報告を習慣づけるなど、さらなるレベルアップに取り組む

提供する薬に責任を持つ
ことを常に意識

 患者様をはじめ、地域のさまざまな人と多様な関わりができることに魅力を感じ、スギ薬局への入社を決めました。入社を決めた理由は、患者様や地域社会のニーズに応じて、いろいろと新しい取り組みを始めるなど先進的な精神も感じられたこと、また、自分の「得意なこと」「やりたいこと」を見つけて、自分らしさを活かして活躍できると思えたことが大きなポイントになりました。
 入社後、最初に配属されたのは、地域を支える中規模店舗。先輩薬剤師の指導のもと、調剤業務について一通りの知識を養い、基礎を築くことができました。
 私が新人時代から今に至るまで一貫して大切にしているのは、「提供する薬に対して責任を持つ」ということ。実は新人の頃、「この前、咳の症状がひどかった時に風邪薬を売ってくれた人ですよね」と声をかけられたのですが、私はそのお客様の事を覚えていなかったということがありました。「こういう症状、ニーズにはこの薬」というメソッドが確立されていれば、どんな薬を売ったかを思い出し、そのお客様の事も思い出せたのではないかと反省。添付文書を精読し、その意図を読み解くとともに、患者様の生活スタイルまで踏み込んでヒアリングし、根拠を持ってベストと言える薬を提案することを、より意識するようになりました。

ウェルネスフェスタや医療カレッジを
通して視野も知識も広がる

 2年目にはスギ薬局主催の健康増進イベントの「ウェルネスフェスタ」にも参加。500名を超える地域の方々が来場される大規模イベントで、講師の方による健康セミナーに加え、体脂肪や血圧などの測定、健康相談など、充実した内容でした。私は設営から当日の健康相談を主に行ったのですが、管理栄養士などと協働する中で、多角的な視点を学ぶことができました。
 また、2年目からは一つの施設在宅を先輩から引き継ぎ、メインで担当するようになりました。私がまず行ったのはデータを分析し、課題を抽出すること。例えば、残薬が多いケースについては、なぜ飲めていないのかなどを調査し、その改善策を医師に提案するなど、一つずつ解決していきました。
 緩和ケアなどにも携わる中で、専門性をもっと高めたいと、3年目を迎える頃には当社独自の教育体系である「医療カレッジ」の緩和ケアチームに参加。日本緩和医療学会にも入会し、論文や学会発表にも今まで以上に触れるようになったことで知識も視野も広がりました。

名古屋大学病院での研修で
さらにモチベーションがアップ

 さらに転機となったのは5年目、名古屋大学病院店への異動でした。ドラッグストアとして初めて国立大学の敷地内に開局した薬局で、2,900種類に及ぶ医薬品を取り扱い、クリーンルームを2部屋完備しているほか、最新鋭の調剤機器も導入されています。開局にあたり、名古屋大学医学部附属病院で5カ月にわたる研修も受けることに。病院のシステムに関する知識から、病院薬剤師と一緒に調剤や製剤にも携わり、幅広い知識を習得。特に外来がん化学療法室でどのような治療が行われているかを知ることができたことは、薬局で患者様の服薬指導をする際に、大いに役立ちました。
 病院薬剤師と一緒に働く中で、強く感じたのは、常に最新情報に触れ、勉強の意識が高いということ。例えば、添付文書についてもどういう解釈をするかなど、深いところまで読み込み、少しでも疑問が残るところはとことん調べ、意見を交わし合う姿勢に共鳴。私ももっと一つひとつのことを突き詰め、知識を広げるだけでなく、厚みを増していこうとモチベーションが上がりました。一方で、保険に関わる知識などについては私のほうが詳しいことも多く、病院薬剤師との協働の意義は大きいと感じました。

外来がん治療認定薬剤師として
専門性を活かした活躍も

 がん患者様と多く接するようになり、より適切に関われるようにと、勉強を重ねる中で、7年目には外来がん治療認定薬剤師の資格も取得しました。取得の要件の一つである症例作成は、自身を振り返る機会になるとともに、患者様との関りを流れで見ていくためにも有用なものだと実感。今後も定期的に症例報告を行っていきたいと考えています。また専門性を活かして、社内勉強会なども開催。より患者様に貢献できるよう、高い専門性と生活面まで含めて指導できる薬剤師を目指し、自分だけでなく店舗薬剤師全体の水準を上げることにも力を入れていきます。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

目下の目標は、患者様をいかにお待たせしない体制をつくるかということです。お薬の郵送やオンライン服薬指導など、さまざまな観点から取り組んでいきたいと考えています。
また将来的には、店舗のマネジメントや、教育・育成でも力を発揮できる存在を目指しています。そして大学病院の敷地内薬局のあり方を私らしく体現していければと思います。

これが成功の分岐点

「悪性新生物が国民病」と言われる実態に触れ
がん患者様への取り組みを強化

名古屋大学病院店への異動前に名古屋大学医学部附属病院で5カ月にわたる研修を受けたのがターニングポイントになりました。それまで薬局に来られるのは、生活習慣病の患者様が多く、がん患者様は少ないイメージでしたが、悪性新生物は国民病と言われるほど多いということを改めて痛感。薬剤師としてがん患者様にも責任を持って携わっていきたいと考え、より勉強にも熱が入るようになりました。

私なりの仕事の心掛け

解決の糸口をつかむには
まず自分事ととらえることが大切

「仕事に対してすべて自分事としてとらえ、役割を理解し、全力を尽くすこと」をモットーにしています。その結果、周囲の人たちから「突破力がずば抜けている」と言っていただけることもあり、自分の特性を活かして働けていると考えています。当社の教育カリキュラムには、自身の特性や強みを把握し、それを伸ばしていくための理論などを学ぶものもあり、非常に役立っています。

学生の皆さんへメッセージ

どういう業態が合っているか
多面的に自己評価することが大切

人によって合っている働き方は違います。そのため、しっかりと自己分析を行うことが重要だと思います。いろいろな本を見たり、周囲の人に聞いたり、多面的に自己評価をして、どういう業態が自分に合っているのかすり合わせていくことをおすすめします。

オフタイム

休日は本やマンガを読んだり、アニメや動画を見たりして過ごすことが多いですね。あとは子どもと一緒に近くの公園でキャッチボールをしたり、ゲームをしたり…。コロナが収束すれば、また家族でカラオケに行ったりもしたいと思っています。

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