社会福祉法人恩賜財団  大阪府済生会野江病院

業種 病院
2022年取材記事
経験を糧に患者さまからも医療スタッフからも頼られる薬剤師へ。
次世代を担う薬剤師
薬剤科
大阪医科薬科大学薬学部 2014年卒業

調剤と病棟の業務を両輪に
より実効的な知識の習得へ

 若いうちに臨床経験を積みたいと、病棟業務が充実している野江病院に入職しました。院外処方が主流となる中、野江病院は院内処方を貫いており、調剤もしっかりと学べるのが魅力です。特に当院の場合は、担当する調剤業務も1週間毎に錠剤、散剤、水剤、外用剤、注射剤などをローテーションすることで、知識や技能をくまなく学べます。2年目からは病棟に行くようになりますが、ここでも2カ月交替で病棟業務と調剤業務の双方を受け持つので、常に調剤に関する知識をブラッシュアップし、臨床に活かすことができています。
 2年目後半からは、産科・婦人科病棟を担当。化学療法をされている方も多く、同じ女性として悩みを聞いたり、相談に応じたり、細やかなフォローを心掛けるようにしていました。4年目からは化学療法のレジメン管理も任されるようになりました。抗がん剤の投与量や副作用について、経験が浅い薬剤師でもしっかりと確認でき、情報を共有できる仕組みをつくりたい。そんな思いから、他の若手薬剤師にも声をかけて、チェックすべき項目の抽出から効率的な管理方法までを一から検討し、新たなチェックシートを完成させました。その進化にも引き続き取り組んでいきたいと考えています。

自身の経験を基に
患者さま目線で服薬指導

 6年目には産休・育休を取得し、最近になって復職しました。自身が妊婦・授乳婦、そして母を経験することで、今までとは違った目線で患者さまと関わることができるようになったと感じています。例えば、医師や薬剤師から「この薬は妊婦さんにも安全ですよ」と指導されても、不安がゼロにはならないものです。「この薬は私も妊娠中に内服していました」や、「産科でも日常的に処方されるお薬ですよ」など、服用の大切さとともに、患者さまが安心して治療に臨める言葉をかけるようにしています。また、子どもに薬をどうすれば内服してもらえるかの工夫もお話しできるようになりました。
 これからも、どこの病棟に行っても笑顔を絶やさず、話しかけやすい雰囲気をつくり、聞かれたことには的確かつ親身に答え「〇〇さんに聞いてよかった」と、患者さまからも医療スタッフからも慕われ、頼られる薬剤師を目指していきます。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

これから産婦人科病棟を担当する予定なので、妊婦・授乳婦の薬物療法に積極的に取り組んでいきたい。また、いずれは外来がん治療認定薬剤師の資格取得にもチャレンジしたいと思っています。

ADVICE

学生の皆さんへアドバイス

  • 社会人と学生の
    違い

    一番の違いは責任の重さ。医療の現場は、命に関わっているということを肝に銘じ、意見を求められた時には、薬剤師として責任を持って答えなければなりません。一言一言の重みを噛み締めながら、発言するようにしています。

  • 学生時代にしておけば
    よかったこと

    学生時代はとにかく多くの人と関わり、コミュニケーションスキルを磨き、経験を積むこと。私も飲食店や学習塾でアルバイトをする中で、さまざまな職種や年代の人と関わり、それが仕事をしてからも役に立ったと思います。

  • キャリア選択の
    アドバイス

    一口に病院といってもいろいろな病院があります。ただ漫然と見学をするのではなく、多くの先輩に直接、どんな仕事をしているのか、やりがいは何か、人間関係など職場の雰囲気はどうかなど、聞いてみるとよいと思います。

オフタイム

休日は子ども中心の生活を送っています。
公園で遊んだり、夫の実家に連れていったり…。
子どもとめいっぱい遊ぶことで仕事の活力も
湧いてきます。最近、大学時代の友人が
近くに引っ越してきて、子どもを預かってもらい
整骨院に行ってリフレッシュすることもあります。

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