愛知県庁

業種・職種 官公庁(公務員)
2019年取材記事
多様な分野で培った知見を統合し、 “最強のジェネラリスト”を目指したい。
薬剤部
薬学部卒業 2009 年入社
私のCAREER
愛知県がんセンター 薬剤部 主任

多様な分野を経験する中で、自分の興味の範囲が広がり、学生の頃には知らなかった「面白い」仕事に出会えるのが愛知県庁の魅力。これからも薬剤師ならではの薬学的視点を生かして県民の健康な生活に多角的にアプローチしていきたいと思います。

11年のCAREER

  • 1年目

    愛知県庁に入庁
    知多保健所に配属

    環境・食品安全課(薬局、理・美容、旅館などの申請を受けて審査し、許認可をすることが主な業務)に配属されるが、新型インフルエンザ発生直後の時期であったため、当初は主に感染症対策の仕事に従事

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    ここがPOINT1

    新型インフルエンザの発生直後の着任となったため、いきなりの激務で対応に追われる日々でした。最初に過酷な状況を経験し、乗り切ったことで、精神的にも鍛えられ、また自信にもつながりました。

  • 3年目

    本庁 医薬安全課
    監視・生産グループに配属

    薬事監視員として県内の製薬企業や医療機器メーカーなどへの調査や、無承認の医薬品などの監視・指導の仕事に従事。大学で学んだ製剤に関する有機合成などの知識に加え、法令的な知識やものづくりに関する知識など、幅広い知識を習得

  • 7年目

    PDMA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
    に派遣

    希望してPDMA品質管理部に派遣され、国内外の製薬工場に対し、医薬品の製造管理、品質管理などに関する調査・指導を行う。中国工場への査察や、英国で開催された国際会議に出席するなど、より大きな舞台で活躍

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    ここがPOINT2

    企業担当者と許認可などをめぐる議論をする中で、仕事の面白さややりがいも感じるようになりました。同時に、他府県と合同での視察などを通じて、自分がまだ十分なレベルに達していないと痛感。より知識を深めたいとPDMAへの派遣を上司に相談し、協力を得て実現できました。

  • 9年目

    本庁 医薬安全課
    生産グループに配属

    2年の派遣期間を終え、元の職場に復帰。県内の製薬企業、医療機器メーカーへの調査を行う中で、企業担当者とより深い議論や、的確なポイントを押さえた指導を実践。PDMAで得た知識の職場への還元に務める

  • 11年目

    愛知県がんセンターに配属
    薬剤部 主任

    医薬品の調剤や患者への服薬指導などの業務に従事。10年のブランクを埋めるため、まずは調剤の基本から学び直し、注射薬業務や監査業務などを行う中で、知識の刷新に務める

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    ここがPOINT3

    初めて臨床薬剤師として働く中で、日々、薬剤師の免許を使って仕事をすることの重みを感じています。今一度しっかりと基礎から固め直し、薬剤師としての重大な責任を果たせるよう、精進していきたいと思います。

愛知県がんセンターで
働きたいという思いで入庁

 愛知県庁への入庁を決めたのは、ひとえに愛知県がんセンターで働きたかったから。私が中学生の頃に、母が当センターに入院したため、しばらく出入りしていたのですが、スタッフの皆さんにとてもよくしてもらい、いつかここで働きたいと思うようになったのです。
 その思いは就職先を決める段階になっても変わらず、愛知県がんセンターで働くための第一関門として、愛知県職員になることを決めました。もちろん、採用後すぐに愛知県がんセンターに配属されることはないでしょうが、薬学的な知識を生かしながら、県民の健康な生活のために社会と広く関わりを持ってキャリアを積むことは、きっと薬剤師としてもプラスになると考えていました。
 入庁後は、まず県職員として同期100名ほどと合同での研修からスタート。研修プログラムは非常に充実しており、入庁時だけでなく、その後も3年間にわたって定期的に行われ、幅広い知識を吸収したり、同期との絆を深めたり、大いに役立ちました。
 研修後は、知多保健所に配属。ちょうど新型インフルエンザが発生したタイミングでの着任となりました。管轄エリアに中部国際空港セントレアが含まれることもあって、旅客への対応や情報収集、さらには一般の人からの電話問い合わせ対応などに忙殺される日々でした。そんな非常事態の最中にあって、先輩方が声をかけてくれたり、差し入れを持ってきてくれたりと何かと気遣ってくれたのは、本当にありがたかったですね。この難局を乗り切ることができたことで、精神的にもタフになり、社会人として働く覚悟も備わりました。

大学で学んだ知識をフル活用し
医薬品や医療機器を審査

 3年目には本庁の医薬安全課監視・生産グループに異動。薬事監視員として製薬企業や医療機器メーカーなどを対象に、医薬品や医療機器の許認可に必要となる審査をしたり、違反を取り締まったりするのが私の主な業務です。仮に十分な審査や現場確認が行われなければ、不適切な製品が全国に流通するなど、大きな影響が出てしまうため、責任は非常に大きいと言えます。基準に適合しているか、一つひとつ基準と照らし合わせて精査し、慎重に確認しながら進めるようにしていました。
 大学で学んだ製剤に関わる有機合成などの知識に加え、新たに習得した法令に関する知識や、製造機器など機械に関する知識などをフル活用し、計画の立て方から製造現場の状況、製造プロセスなど、細かくチェックするのは、決して簡単なことではありません。最初は先輩の発言やチェック箇所などを間近に見てメモを取り、専門書で調べたり、研修会に参加したりしながら、少しずつ知識を養っていきました。現場調査は2人で行くことが基本となっているのですが、半年後にはメインを任されるようになり、責任もやりがいも増しました。

知識を掘り下げるために
PDMAへの派遣を希望

 査察だけでなく、企業担当者からの相談にも乗ったりしているうちに、もっと知識を深く掘り下げ、高い専門性を身に付けたいと考えるようになりました。そこでPDMA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)への派遣を希望。前例のないことでしたが、上司の理解もあり、希望が叶った時はうれしかったですね。「しっかりと勉強して、知識を持って帰り、職場に還元しよう」と意気込むと同時に、「愛知県から初めての派遣となるだけに、愛知県職員の評判を下げないようにしっかりしなければ」というプレッシャーも感じていました。
 PDMAでは品質管理部に所属し、日本で販売する医薬品の製造工場を対象に、製造管理や品質管理に関する調査・指導を実施。これまでは愛知県内に限られていましたが、全国はおろか全世界の工場が対象となり、海外出張もあるなど、まさに世界を飛び回る毎日でした。正規職員のほか、メーカー出身の嘱託職員なども一緒になって議論を行う場も多く、それぞれの専門性に裏付けられた論点や視点に触れることができ、大いに刺激を受けました。
 2年の派遣期間を終えて、元の職場に戻った時には、企業担当者ともより深い議論ができ、また現場確認でもよりポイントを押さえた指摘をすることができるようになり、自身の成長を感じました。

愛知県がんセンターで
初めての臨床薬剤師へ

 11年目となる今年からは、念願叶って愛知県がんセンターに配属となり、初めて臨床薬剤師として勤務することに。薬剤師免許取得からすでに10年が経っており、まずは知識のブラッシュアップから始め、いずれはこれまでの経験も生かしながら、当センターにおける薬剤業務の効率化や質的向上に貢献していきたいと考えています。
 愛知県庁に勤めることの利点は、こうした病院のほか、本庁や保健所、研究所などで薬事・衛生・研究など多様な経験を積めること。学生の頃には知らなかった、思ってもみなかったような仕事に出会う中で、自分の興味の範囲も広がり、成長できることです。将来的には、研究所で疫学統計などの仕事にも従事し、予防的な観点から医療の向上に貢献できればと考えています。

TO MY FUTURE

Myタイムカプセル

5・10年後の私

故スティーブ・ジョブズ氏の言葉“connecting the dots”の実践に努めていきたいと思っています。薬剤師という専門の採用区分といえども、公務員はジェネラリストなので、3~4年ごとに全く別の仕事に就くことも。それぞれの経験は“点”にたとえることができますが、その点は線につながり、いつか生きる時がきます。強力な“点”の数を増やし、さまざまな線を描ける“最強のジェネラリスト”を目指していきたいと思います。

これが成功の分岐点

一生懸命に仕事をする中で 次第に「面白い」と 感じるように

本庁の医薬安全課で薬事監視員として製薬や医療機器メーカーの担当者と許認可をめぐる議論をするうちに「この仕事、面白いかも」とのめり込んでいきました。もともと「愛知県がんセンターで働く」ために入庁したのですが、実際に仕事をする中で自分が情熱を傾けられるものが見つかることもあるんだと、自分の視野の狭さを実感。どんな仕事も一生懸命やろうと改めて思うようになりました。

私なりの仕事の心掛け

先入観を持たずに フラットな気持ちで取り組む

初めてする仕事に対して、先入観を持たず、できるだけフラットな気持ちで臨むようにしています。実際に、携わる前にイメージしていたことはほんの表面的な一部分だけで、一生懸命に取り組み、知識が深まるほど面白くなることもよくあることです。

学生の皆さんへメッセージ

多様な職種をまず見て じっくり考えて選択

就職先を選ぶにあたっては、「一生働き続ける」ということを念頭に、じっくりと考えるようにしていました。とはいえ今思えば、例えば「製薬企業では学部卒の薬剤師は製造管理のような仕事しかできないのではないか」と思い込んでいたのですが、実際には学部卒でも開発や品質管理などで重要なポジションに就いている人も多く、広い視野でいろいろな職種を見ることが大切だと感じます。また働き始めてから、面白いと思える仕事が見つかる可能性もあります。

オフタイム

囲碁が好きで、休日は若手の囲碁仲間と一緒に碁を打つことも多いですね。
また、1歳になる子どもと一緒に買い物に行ったり、食事に出かけたり、カフェでまったりしたりと、のんびりした時間を過ごしています。

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